COLLECTIONS

檳榔樹・シマオオタニワタリ・アフリカマイマイ / Betelnut Tree, Bird’s-Nest Fern and African Snails

Edition 1/3+AP

Taiwan
ティントン・チャン(張碩尹)/ Ting Tong Chang

Betelnut Tree, Bird’s-Nest Fern and African Snails, 2020, Video work, 2 channels, 14’40’’, Ed. 2/3, Still image credit line: ©TTC Studios
Director: Tsai Tubie, Sound: Feng Ziming, Installation Co-production: Zi-Ying Chuang, KENG Chieh Sheng, Chu Chu Lun, Hunter: Huí Gǔ Ēn Mǔ Yī, Bird’s Nest Fern Farmer: Sheng Tai Chiu
All images courtesy of the artist

「ビンロウジュとシマオオタニワタリとアフリカマイマイ」は2020年に制作された Ting-Tong Chang の最新のプロジェクトです。この作品は、作家が山間部に2週間滞在し、アミ族の猟師たちの協力のもと、現地で集めた材料を使って住居を建てるまでを映像で記録したものです。
また、彼らは罠を仕掛けるなど工夫を凝らして厳しい条件下に生き残るための道具を製作しています。
2チャンネルのセミドキュメンタリービデオと、立体作品から成るインスタレーションを通して、台湾の自然に見られる3つの固有種:檳榔樹、シマオオタニワタリ、アフリカマイマイのつながりを提示しています。
彼は、芸術的実践をサバイバルスキルに変換する実験を行い、オブジェクト指向の視点から人類の歴史の軌跡を再考しています。

台湾のオランダ統治時代に、初めて檳榔樹が輸入されましたが、日本統治時代には檳榔樹の摂取種が禁止されています。工業化が進むにつれ、檳榔樹はエネルギーを高める効果があるとして、労働者階級の間で流行し、多くの需要がありました。シマオオタニワタリは台湾に自生する野生の食用植物で、社会の健康志向の高まりとともに高価な有機農産物となりました。また、シマオオタニワタリの園芸は、檳榔樹林の生態系の景観に影響を与えています。アフリカマイマイは、日本政府がシンガポールから食肉の代替品として導入したものですが、漢民族の偏見によってシマオオタニワタリの主要な農業害虫となりました。
この3種間の共生関係は、自然の進化によるもののように見えますが、実際は、政治・経済・文化が相互に関連した構造によって形成された、人為的なものです。

  • ©TTC Studios

  • ©TTC Studios

  • ©TTC Studios

  • ©TTC Studios

アーティストについて

ティントン・チャン(張碩尹)/ Ting Tong Chang
1982年 台北生まれ、現在、台北とロンドンを拠点に活動。

学歴:
 2011年 MFA at Goldsmiths, University of London
受賞歴:
 2021年 Taipei Art Award 
 2020年 19th Taishin Arts Award, Taipei Art Award
 2016年 Hong Kong Art Central RISE Award
      VIA Arts Prize
 2015年 Royal Society of Sculptors Bursary Award

文責: Aura Contemporary Art Foundation / アウラ現代藝術振興財団