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Sadness

Unique

Cambodia
ソウ・ペアクディ/ Soung Pheakdey

Sadness, 2023, Metal, wires, mat, monk robe 96 × 69 × 100 cm
The Image courtesy of the artist

仏教における「ダルマ」を研究する僧侶であり、アーティストであるソウ・ペアクディは、「Khandha」と題した人体や内臓の形をした6つの彫刻を発表しました。これらの彫刻は、鋼鉄製の骸骨をマットで包み、オレンジ色の僧衣でできた縫い目で縫い合わせて作られています。胃、肺、心臓、肝臓などの臓器は、体を支える重要な役割を担っており、胃には食べ物が、肺には空気が必要であるなど、私たちを取り巻く自然環境と密接に関係しています。この有機的な彫刻は、スケールを大きくすることで、その存在感をより一層際立たせています。作家はこれらの彫刻の一部を開き、錆びた内部の骨格や空洞を見ることができるようにしています。また、これらの彫刻と一緒に、作家は乾燥した木の枝を加えています。この作品を通して、人体や自然の断片が朽ちていく様を見ることで、作家は生態系のバランスの崩れや、人間の一部である生命の無常を警告しているのでしょう。

アーティストについて

ソウ・ペアクディ/ Soung Pheakdey(1996年生まれ、タケオ州)は仏教の僧侶であり、プノンペンの王立美術大学で絵画を専攻して卒業しました。現在、カンボジア王立芸術アカデミーで美術の修士課程に在籍しています。また、Sa Sa Art Projectsで写真と現代美術のクラスを受講しました。エコロジーの問題やダマールからの学びを中心に、彫刻や絵画を多く制作しています。グループ展には、「Possibility, Transferring, Passing」(2019)、Sa Sa Art Projects、プノンペン、「Young Artist Talent #11」(2019)、Office of Contemporary Art and Culture、バンコク、「Patch」(2021)、Sa Sa Art Projects、プノンペン、Sa Sa Fundraising Auction & Exhibition(2020)&(2022)等があります。

文責: Aura Contemporary Art Foundation / アウラ現代藝術振興財団