COLLECTIONS

懐古の光 / The Light of Longing

Edition 1/8+2AP

Thai
アピチャッポン・ウィーラセタクン / Apichatpong Weerasethakul

The Light of Longing | ไฟแห่งความคิดถึง, 2021, Edition 1/8+2AP, Giclée Print – diptych, Size without frame: 36 x 36 cm each (14 x 14 inches each) 
All images courtesy of the artist

「The light of Longing / 懐古の光」(2021年)は、アピチャッポンがノンカイ県のメコン川岸にある廃ホテルから撮影した二枚組写真作品である。光源として機能していた街灯は、今はもう光を発さなくなってしまった。この作品は、場所の死と生者の記憶が朽ち果てた様子を映し出している。意図的に構図を反転させることで、何が見えてくるだろうか。
 
アピチャッポンは、2021年初頭のパンデミックにおいて、タイ東北部のノンカイを再訪し、中国とラオスに建設された上流のダムによってメコン川がいかに変容したかを観察している。タイとラオスの国境沿いの風景と川の流れは、『Luminous People』(2007)、『Mekong Hotel』(2012)、『Cactus River』(2012)など、いくつかの作品を撮影したこの場所の記憶を呼び起こすのである。

文責: Aura Contemporary Art Foundation / アウラ現代藝術振興財団