Exhibitions
SATHORN 11 art space
Oct 01 - Oct 16, 2018
2018年10月1日〜16日にバンコクのSATHORN 11 art spaceにて、YOTAKA JULLOBOLと、Jirawan Rewatto による2人展“Heaven & Hell”が開催されました。天国と地獄のイメージをそれぞれが受け持つ2人展ならではの面白い試みの展覧会となりました。
ギャラリーに入ると、そこは天国と地獄に二分された赤と白の対照的な空間となっており、赤い炎を思わせる地獄を表したYOTAKA JULLOBOLによるサイドと、天国を表したような白い花の咲く絵画が並ぶJirawan Rewattoによるサイドに分かれての展示でした。
豪胆さと繊細さ、人間性と神性、光と闇のように対局の存在でありながら、どちらもそれらを交換可能かと思わせる不思議な共存。その中央を歩いていると、さながら審判を受けているような気分にさせられるような対比が生みだされていました。
地獄のイメージを担当したYOTAKA JULLOBOLの絵画は、肉筆で彼女のトレードカラーともいえる「赤」を基調に描かれており、情念、情熱が伝わってくるダイナミックな作風です。 カンヴァスの女性たちは官能的であり、それと同時に節制した佇まいも感じられます。
その性ゆえの背信的行為、タブー、また矛盾を、フォービズムを思わせる大胆な色彩で描き、見るものを独特の世界に引き込んでいきます。
カラフルな作品は、ポップセンスあふれる彼女のファッションにも現れているようです。
天国のイメージを担当したJirawan Rewattonの絵画は、白地に黒の細密なタッチで描かれた草花の世界です。私たちが身につけているわけではない自然を深く洞察し、想像力を働かせる彼女の芸術。その作品には植物たちと、そこに漂うように飛ぶ蝶が印象的に描かれています。
今回の展覧会においては、この蝶がまるで人の魂のように感じられ、俗世を離れた神秘的な風景を見るようかのようでした。
白地の他、淡いピンクや黄色のカンヴァスのバリエーションや、鳥が描かれた作品も展示されました。
2人展“Heaven & Hell”では、アーティストそれぞれの色彩と個性的な作風を楽しむと同時に、人間的な欲求や崇高さが背中合わせであるような感覚をおぼえる展覧会となりました。
YOTAKA JULLOBOL
EDUCATION
Bachelor of Arts. Public Relation, St’John University
Master of Arts. Marketing Communication, St’ John University
Master of Arts, Arts and Culture, University of Cambridge
受賞歴
Miss Photogenic Award, 2004 Elephant Queen Contest
Second Prize,Art for Elephant, Elephant Friend Foundation
Public Relations Committee, 2002 and 2003 December 5th and August 12nd The King and Queen Celebrations
EXHIBITION
個展
Colourful Colouryo #2, Mangkod Cafe and Gallery, Bangkok, Thailand, 2015
Colourful ColourYo, Club Arts Gallery, Bangkok, Thailand, 2012他
グループ展
Lady Conner, Club Arts Gallery, Bangkok, Thailand他
Jirawan Rewatto
Education
Prasartrat Prachakij School
国立開発庁開発ファインアート学部修士号2016
グループ展
COLOR ME BEAR 2018
In Her Eyes 2017
2018 UOB Painting of the Year
他
文/吉川達也