ピナリー・サンピタック展覧会「Breast Stupa Cookery the world turns upside down」− Nova Contemporary

Nova Contemporary

Oct 10 - Nov 21, 2020

^{All images courtesy of Nova Contemporary}

「ある夢は震えて、落ち着きなく感じる。ひっくり返ってはまたひっくり返る。
そして現実の不確実性に目覚める。」 - ピナリー・サンピタック

タイで最も著名な女性アーティストの一人であるピナリー・サンピタックによる展覧会「Breast Stupa Cookery: the world turns upside down」は、初めての展覧会形式で食とアートにソーシャル・コレクティブの橋を架けます。この展覧会は Nova Contemporary を現在の社会規範に挑戦するカフェ・レストランに変身させました。大勢で集まることが難しくなった昨今の情勢下で、本展覧会はアートの媒介物としての、また人間関係を繋ぐ糸としての食の奥深さに光を当てます。バーチャル世界が孤独な魂たちの第一の出会いの場になったこの悲惨なソーシャルディスタンシングの時代に、私たちは本当の向かい合いの食事にあなたをご招待します。素敵な料理と飲み物に囲まれて、料理と会話をシェアして、Breast Stupa Cookery の世界へと導くビジュアル・セッティングの中で。

コラボレーションは Breast Stupa Cookery の要であり、アイデアの交換と共有を通じて、プロジェクトが実行されるたびに予想外の結果をもたらします。シェフ、パティシエ、バーテンダー、そしてそれぞれの熟練の技を誇る陶芸家やガラス作家も同じく、観客や食事客と共有される体験を創り出します。

2005年から継続中のこのプロジェクトは、時に楽しく、時にエモーショナルに、時には政治的で、予測不可能なものになってきました。世の中がひっくり返った今回、集まるという行為は現在の社会のニューノーマルに反するかもしれません、でもそれはまた、人間そのもののまさしく本質へのチャレンジにもなり得るのです。

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Breast Stupa Cookery Dinners：

ミシュラン星付きレストラン80/20 から Napol ‘Joe’ Jantraget と Saki Hoshino の両シェフによる「Breast Stupa Cookery Dinners」が、女性、女性らしさ、乳房というコンセプトをベースとした七品コースをワインペアリングとともにご提供します。

日時：10月17日、10月30日、11月7日　18:00〜20:00、一時間帯あたり15人まで
料金：一名様あたり 4,000 THB、要予約

Breast Stupa Cookery Cafe：

タイ人および日本人パティシエが特別に作った選りすぐりの製菓を、店内用またはテイクアウトにて販売します。Katayama Chiffon からピナリー絵画作品に似せて作られたクッキー、YORA から「Yawning Mango」「Booing Lime」「Fish-sauce Caramel」などの限定フレイバー・アイスクリーム、Chimp Tim からいろんな味の黒い「おっぱい型ストゥーパ」アイスキャンディー、Mad Sugar から三種のフレンチ・デザート、SOI S:AM からブラウンシュガーの香ばしい「フィナンシェ」、そして最後に料理とエンターテイメントに情熱を注ぐ新進気鋭のアーティスト集団 Tokyo Hot によるスナックなど。それぞれ有名カフェ One Ounce For Onion によるドリンク付きでご提供します。

日時：2020年10月14日〜11月21日、火ー土 11:00〜19:00

コラボレーション陶芸作家作品たち
全てのフード・ドリンクは Aor Sutthiprapha、Don Moo Din、InClay、Mo Jirachaisakul、Pim Sudhikam によって今回のために特別にデザイン・制作された陶器皿やボウルで提供されます。「Breast Stupa Cookery」にインスパイアされたこれらの陶芸作家作品は中二階フロアにて展示予定です。

本展は、DURIFLEX および SOI SA:M のサポートを受け開催されています。

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Breast Stupa Cookery について：

ピナリー・サンピタックによって2005年に創設された「Breast Stupa Cookery」は、ピナリーの代名詞的作品「おっぱい型ストゥーパ」のサブテキストと料理を結びつけた、15年にわたる継続的コラボレーション・アートプロジェクトです。官能と神聖さの化身から、鋳造アルミニウム、釉彩炻器、ガラス、食品用プラスチックで作られたチョコレート型、クッキー型まで、プロ・アマの料理人がいくらでも同じように料理を作り出せるようになっています。その料理のいくつかは、例えばアート展のオープニング・ビュッフェ、晩餐会、結婚式、お茶会、マーケットなど、国内外のイベントで提供されてきました。近年の事例では2019年瀬戸内国際芸術祭にて、柳田 晃一郎シェフ、ウドーンターニーのレストラン Samuay and Sons から Noom, Weerawat Triyasenawat シェフ のコラボレーションにより、歴史ある本島・笠島地区で開催された「The Black and The Red House」があります。

関連展覧会
ピナリー・サンピタックはまた、2020年10月10日〜2021年4月4日、近隣のアート拠点 100 Ton Son Foundation にて、「House Calls」と題した展覧会を開催します。「House Calls」の詳細は www.100tonsonfoundation.org をご参照ください。

アーティストについて：

ピナリー・サンピタック（1961年、タイ・バンコク生）は、タイ現代美術の第一世代の一人として著名な芸術家です。彼女の芸術実践は1980年代後半に始まり、知覚と経験の器としての女性の身体を中心に繰り広げられ、器や墳丘といったベーシックで原始的な形を探求してきました。彼女の作品では、ストゥーパとして知られる仏教的建造物と、時には仏器に似た、女性の乳房のモチーフが繰り返されます。サンピタックの感覚を通じてコラージュ、ドローイング、版画、ペインティング、彫刻といった様々なアプローチが探求され、テキスタイル、ガラス、陶磁器、金属など様々なメディアを通じた素材に対する鋭い感受性を表しています。

過去30年間に渡り、サンピタックはタイ国内外で個展やグループ展に参加してきました。主な個展に、Singapore Tyler Print Institute and Yavuz Gallery, Singapore (2019)、The Winter Garden at Brookfield Place and Tyler Rollins Fine Art, New York, USA (2017)、Toledo Museum of Art, Ohio, USA (2015)、Sherman Contemporary Art Foundation, Sydney, Australia (2014)、Los Angeles County Museum of Art, USA (2013)。また、瀬戸内国際芸術祭(2019)、National Gallery Singapore (2017)、Jakarta Biennale (2017)、Lyon Museum of Contemporary Art, France (2015)、The Asian Art Museum, San Francisco, USA (2015)、第2回福岡アジア美術トリエンナーレ(2002) など様々なグループ展に参加。シンガポール STPI-Singapore Tyler Print Institute にて2018年レジデント・アーティスト。バンコクにて居住・活動中。