ARTISTS
The Factory Contemporary Arts Centre
Dec 14, 2018 - Jan 27, 2019
2018年12月14日〜2019年1月27日、ベトナム・ホーチミンのThe Factory Contemporary Arts Centre のGALERIAにて、Nghĩa Đặngによる個展 “SCENES OF THE IMAGO” が開催されました。心象風景を思わせる家具を用いたインスタレーションや、日常の風景が切り取られたビデオ作品が展示される不思議な空間が展開されました。
「子供はカオスの状態で世界へと入っていき、その感覚と衝動的本能によって形成され支配される。貧しき世界の動物の血族のような状態で。鏡の中に自己の理想とする最初の光を見出したときのみ、子供はその未発達の状態と言語と象徴の世界との境界へ足を踏み入れ、歩みを始める。境界において、子供は本能の世界からその残骸のみを持ち去り、それはアーキタイプと独特な心の構築物と共に禁じられた区画へと隠される。」
“SCENES OF THE IMAGO”では、Nghĩa Đặngのイメージと彼の潜在意識下の影の断絶された場面を垣間見ることによって絡み合い、現れていく段階を表しています。この段階はゲームと似ており、「自己」構築における人間と動物のしきい値であり、本能的・物質的・儀式の交差点です。
レディ・メイド芸術の歴史を元にして、彼の作品は家の親しみやすさ、親密さを担った家庭用のオブジェクトのかたちを借りて、物語のキャラクターのような役割を持って展示されています。
「ステージ」全体が、アーティストの心の「影」の入り口として機能します。日常的な設定を狭いのぞき穴を通して観察すると、それは禁止されるものになります。展覧会に存在する二つの扉は完全に世界の仕切りとして機能するわけではありませんが、オーディエンスの旺盛な好奇心を誘発します。
好奇心が行動の道筋をつける〜オブジェクトをナビゲートしながら、曲がる、傾ける、探検する、観察する、そして匂いを感じる。それぞれの芸術作品は、謎とシンボルでいっぱいの「かくれんぼ」に参加しているかのようです。
この空間においてオーディエンスはただの見物人ではなく、作品の重要な一部となります。その相互作用、発見、そして解釈が作品に生命を吹き込むのです。
A life
2018
Wood, leather, red thread
81 x 5 x 176 cm
Box of Protector
2018
Cardboard,wood, clay
31 x 22 x 24 cm
His for He Who Hides in the Leaves
2018
Iron, wood, leather, red thread, found object
92 x 65 x 180 cm
Deer and Pomegranate
2018
Dó paper, ink, charcoal, pencil, leather
27.5 x 23 x 1 cm
アーティストの個人的な歴史の中の鏡の舞台である「影」の設定は、暴力と癒し、親密度と疎外、無意識と意識の境界を不思議な雰囲気で呼び起こそうとするものでした。
Nghĩa Đặng
1994 ハノイ生
Education
'Distinguished Scholarship' from the Art Institute of Chicago, USA (2015-2018).
Bachelor of Arts (2018) .
グループ展
Đục Đầy / Lấp Rỗng, 2017, Nhà Sàn Collective, Hanoi, Vietnam
-ology, 2017, Sullivan Gallery, Chicago, IL, USA
Nghĩa Đặng currently lives and works in Ho Chi Minh City, Vietnam.