COLLECTIONS
Dead Wood, 2020, Single channel video, color, sound, 1’16”
All images courtesy of the artists
生きている森林の中で、エレガントな枯れ木が佇んでいる。それは、最後まで死を恐れない枯れ木の抵抗ではないだろうか。その戦いは、この一本だけではなく、多く木々達、世界全体のためのものである。この枯れ木は、僧侶達の共有林の生命循環の一例として捉えられている。自然の循環は、人間の貪欲さ、そして、無謀さによって乱され続けている。しかしながら、生きている木も、枯れ木も、枯れ木の灰も、小さな種から始まっている。たとえ死が訪れても、希望が生きていれば、次の世代が生き抜くはずだ。
メッチ チョーレイ(1992年、カンダル州生まれ)は、カンボジアのプノンペンを拠点に活動している。彼女はアーティストであり、ドキュメンタリー映像作家であり、フリーランス・ジャーナリストでもある。彼女の仕事への情熱は、特に環境問題や動物愛護問題に向けられており、人情味溢れる物語を生み出している。カンボジア最大の湖と川の水系であるトンレサップ川周辺の水上集落で暮らす漁師たちの生活の変化について、深くリサーチを行っている。
彼女は写真やビデオ制作にも精通しており、写真展を開催したり、1年間のドキュメンタリー映画制作のトレーニングを受け、モンドゥルキリの象の保護をテーマにした短編映画「My Home」を監督している。2020年、彼女はCreative Generation 3 Awardsの賞を受賞し、翌年には、カンボジアのアンコール・フォト・フェスティバル、CEEJA(Citizen Engaged in Environmental Justice for all)、SUMERNET(Media - Research Partnership for Environmental Reporting)の3つの助成金を得ている。
主な展覧会に、「The Mekong is blue and dried」(Sea Junction, BACC, Bangkok, 2021)、「TERATOTERA Festival」(Web festival, Japan)、「Elements」(Sa Sa Art Projects, Phnom Penh, 2020)、「Message in Mind」(10th Photo Phnom Penh Festival, TorTim Art Gallery, Phnom Penh, 2019)、「Co (Contemporary and Documentary Photography Class)」(Sa Sa Art Projects, Phnom Penh, 2018)等がある。
メッチ スレイラス(1993年 プノンペン生まれ)は、2018年に王立プノンペン大学のメディア・コミュニケーション学部でメディア・マネジメントの学士号を取得し、写真や映像制作のスキルを身につけている。彼女は卒業論文のために「Contemporary Breath」と題した写真集を制作した。その後、彼女は「Gratitude」、「Wat Bo primary school」、「my neighboring space」、「I am a daughter」などの写真シリーズを制作している。2017年には、彼女の写真がCultural Visa Photo competitionで2位に入賞し、ニューヨークのギャラリーで展示されることになった。
主な展覧会として、Natte, Nappe, Mappe, Institut français du Cambodge, Phnom Penh、"The Mekong is blue and dried", Sea Junction, Bangkok Art and Culture Centre, Bangkok 2021、Elements, Sa Sa Art Projects, Phnom Penh and TERATOTERA Festival, Web festival, Japan 2020、Contemporary Breath, Sangker Gallery, Battambang、10th Photo Phnom Penh Festival, Message in Mind, TorTim Art Gallery, 2019などがある。