グループ展「モンスター」 – SAC Gallery

SAC Gallery

Nov 16, 2021 - Feb 12, 2022

^{Raj Bunnag, The Cocaine Hurricane, 2020, Relief linocut, 55x112cm
All images courtesy of SAC Gallery}

モンスター展は、獣、人間等のイメージの背後にあるエキゾチックな物語を探求し、愛、欲望、怒り、幻想など、私たちの心と社会の葛藤を視覚化する展示である。 民間伝承に触発され、特に人々が社会、私たちの文化、そして人間、神秘的な生き物、工芸品が互いに感受し合い、相互作用を繰り返し語り続ける物語。 関係性、信念、階級闘争、神話は、多種多様な人格を通して人類の本質を明らかにする。

現代アートは、人間の表現の観察し、社会政治的状況を解釈するための言語とし、これらの超自然的な人格の融合、修正、突然変異、発明、そして、また多様な形の人体を超えた他者の支配、人間と獣の重なり合う世界等、本展は、さまざまなアーティストからの「異世界性」の視点を紹介する。

参加アーティストについて

Raj Bunnag（1985年生まれ、米国メリーランド州シルバースプリング出身）
タイ系移民の息子である Bunnag は、メリーランド州ケンジントン出身のタイ系アメリカ人二世のアーティストで、現在はノースカロライナ大学チャペルヒル校で修士号を取得しています。子供の頃、彼の父親は、タイのジャングルにいるガウルや七頭竜のイメージを描きながら、タイ神話の物語を彼と共有しました。家族で定期的にタイに旅行に行くようになり、それが彼のタイの文化や伝統への理解を広げ、後に彼のアメリカでの育ちと混ざり合い、今日の作品に見られる混沌とした独特の美学を生み出しました。

Kitikun Mankit は、モンクット王工科大学ラートクラバン校で美術の修士号を取得しています。 2014年に初の個展「One Upon a Time」を開催して以来、現在もタイ国内外で作品を発表し続けています。

Preyawit Nilachulaka （1977年、タイ バンコク生まれ）
彼は、ミスターセックスマンとしても知られるタイ人アーティストであり、社会と市民としての役割との関係を観察し、疑問を投げかけます。10代の頃に日本に住むことで影響を受け、彼の作品は「ドラゴンボール」 の作者である鳥山明に関連した物語や構成など漫画の美学が描かれることが多いと言われています。

Taiki Sakpisit は、バンコクで活動している映像製作者兼ビジュアルアーティストであり、2008年からタイで実験的な短編作品や映像作品を制作しています。作品は、タイの現代社会に内在する緊張と葛藤、そして期待感を、さまざまな音と映像を用いた緻密で感覚的に圧倒的な視聴覚的構成によって探求しています。

Aof Smith は、サブカルチャーの美学を取り入れた作品を制作するアーティストです。彼の作品には、感情、活気、不満、喜びなどがあふれていて、人々にも分かりやすく表現されています。漫画的なスタイル、生き物、そして日常生活の中で面白い物語を使用して、この時代を代表するような作品を作り出します。コミックと融合した音楽文化を通してベテランアーティストの生活を垣間見ることができる「Silent Ravage」などタイ国内外で多数の個展を開催しています。

Vipoo Srivilasa（タイ生まれ、メルボルン活動拠点）
彼は主に磁器を使用しますが、紙、ミクストメディアの彫刻、ブロンズ像なども製作しています。 彼はオーストラリアの文化的多様性とともに生きる移民のさまざまな側面に興味を持っています。

Komkrit Tepthian （1985年、スパンブリ生まれ。タイバンコク在住。）
考古学的な遺跡や骨董品に囲まれた環境で育った彼の作品は、彫刻、インスタレーションアート、現代アートの技法を組み合わせて作品を融合させるというアートスタイルで、文化遺産を保存するという彼のイデオロギーを反映しています。

three （日本 福島県を拠点に活動する三人のアーティスト・ユニット）
魚型の醤油差しのほか、漫画、アニメ、ゲームに登場するキャラクターのフィギュアや、お菓子など嗜好品を大量に用いて作品を制作します。大規模な生産と消費、群集と個、都市と地域など、対立的だが重層的な関係項に強い関心を寄せ、現代社会のさまざまな様相を時に皮肉を織り交ぜながら可視化しようとしています。