COLLECTIONS

スピリットハウス / House – Spirit

Cambodia
リノ・ブーズ / Vuth Lyno

House – Spirit, 2020, Water color on paper Diptych, 36 x 53 cm each, Painted by Than Sok
All images courtesy of the artist

ホワイトビルは、カンボジア独立後の1960年代に建設された最初のアパート型公営住宅です。その後、アーティストやミュージシャン、パフォーマーなど世代を超えて、低中所得者を中心に2,000人以上が暮らすダイナミックなコミュニティとなりました。

この建物は、政府がもはや安全な構造ではないと判断したため、2017年に新たな開発のために取り壊されました。人々が引っ越していく中で、多くの人がそこにスピリットハウスを残していきました。霊たちは、家族や近隣の人々の濃密な歴史と豊かな物語を蓄積していきました。彼らは、この地域で起こったことを目撃してきたため、地域社会の不安や欲求を知っていたのです。しかしながら、逆説的に言えば、人々にとって、霊魂には不可視なものであります。
 
アーティストは、このコミュニティで7年間活動を続けた後、アーティストは物理的な消滅を越えて持続するこのコミュニティの集合的な記憶を記録する必要性を感じ、スピリットハウスのための寄付金集めのための組織を組成しました。ホワイトビルディングのコミュニティとプノンペン市の歴史と記憶の断片を再構築し、彼らの集合的な精神の避難所を形成するために、アーティストのThan Sokとともにこの作品は制作されました。

文責: Aura Contemporary Art Foundation / アウラ現代藝術振興財団