ARTISTS

ブラン・リー (Brang Li)/ アーティスト インタビュー – 呼吸の抽象化

Myanmar
ブラン・リー (Brang Li)

Martyrs’ Mausoleum, 2015, Acrylic on canvas 36″ x 60″
All images courtesy of the artist

Curated, Edited, Translated and Design by SOCA (School of Contemporary Art Project) in collaboration with AURA Contemporary Art Foundation Aung Myat Htay, Yuto Yabumoto (AURA).

ブラン・リー / Brang Li(インスタレーション・アーティスト)

こんにちは。私の名前は Zun Brang Li 、カチン族の名前です。アーティスト名は Brang Li です。2004年にヤンゴン芸術文化大学を卒業し、絵画を専攻しました。今回は、私のインスタレーション作品のひとつである「Kachin Boat」について詳しくお話したいと思います。  この作品は、カチン族の文化と伝統を表現したものです。このボートには、カチン族の美しさや王族性、文化的遺産やモラル、不正との戦いへの願望、起源の物語や歴史といった概念が含まれており、カチン族の歴史を先祖から受け継いだボートです。もうひとつは、この作品に塩を使ったことです。塩にはさまざまな意味があります。塩の主な目的の一つは、魔除けです。私たちカチン族の文化では、塩は儀式に使われます。家族が亡くなると、亡くなった者は塩の取引に行ったと考えられています。そのため、カチン族の家庭では、塩には魔除けの効果があるので、常に塩を切らさないようにしています。また、この作品は、ミャンマーで絶え間なく続く内戦と、その影響を受けた難民の窮状にスポットを当てるために制作されています。また、このボートは水の中ではなく、空中に浮かんでいます。これは、カチン族の伝統的な民話や歌によくあるフレーズ、"月に向かって踊ろう!"にちなんでいます。また、このボートは、聖書に出てくるノアの箱舟を思い起こさせるでしょう。

  • Brang Li

ブラン・リーは、1981 年、カチン州に生まれた。ヤンゴンで絵画を学び、ヤンゴンで多くのグループ展に参加し、2011 年には Pansodan Gallery で個展を開催した。現在は、内戦や難民キャンプの人々を対象として、煙の動きを活かした作品を制作している。今回のプログラムでは、空中に浮かんでいるようなインスタレーション作品「 Kachin boate 」を展示する。

WORKS

  • No more life, 2016, Soot and acrylic on canvas, 48″ x 60″


文責: Aura Contemporary Art Foundation / アウラ現代藝術振興財団