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マター・コレクティヴ (イトー & モエ ミヤット)/ アーティスト インタビュー – 呼吸の抽象化

Myanmar
Matter Collective (Ito & Moe Myat)

All images courtesy of the artist

Abstraction of Breathing Exploring Multidisciplinary Art in Myanmar 2020, Matter Collective (Ito & Moe Myat)

Curated, Edited, Translated and Design by SOCA (School of Contemporary Art Project) in collaboration with AURA Contemporary Art Foundation Aung Myat Htay, Yuto Yabumoto (AURA).

マター・コレクティヴ (イトー & モエ ミヤット)
Matter Collective(Ito & Moe Myat)

私は音楽をするとき、コラージュを見ます。すべての音楽の中に、形やコラージュがあり、今生きている状態や思考プロセスがあります。私は音楽の様々な形を経験した後にこのことに気付き、もうこのコラージュの中には入りたくないと思うようになりました。
 
詩の朗読の音
窓から見える道路をぼんやりと眺めていた、時を刻む時計の音は催眠術のようだ、等しく平凡な考えを持つ雲。映画の上映、その裏にある意味を馬鹿みたいに探していた、物語の筋の中で答えを出した質問者、ノートを集める教授、彼は正しいのか。雲は真実、彼は空にいるのか。彼は空のように存在するのか。弱い思考の根源は根絶しなければならない。感情のせいにはしたくない。元に戻すことはすること、詩は詩を書く。ダンスはその意味を持たず、非存在は存在である、彼は生命であり、彼は自然であり、彼は私であり、私は彼である、これはタオである。)
 
イトー:
私は宗教に関しては違和感があります。私は宗教を信じていません。そういう歴史が音楽に続くと、もう自分を何と呼んでいいのかわからなくなる。宗教という意味だけでなく、自分の存在意義を見失ってしまうのです。そんな時、道教の詩を読み始め、道教が好きになりました。私が自分以上に何かを愛するために存在するとしたら、それは家族だから、道教は自分に合っていると思います。私は家族のために生きています。私が家族よりも愛するものは、自国の人々です。それ以上のものは、私の国です。それ以上のものは、世界であり、それ以上に愛するものがあるとすれば、それは「存在」、つまりこの世界を創造した「存在の力」だと思っています。アーティストにとって、アーティストのエゴはとても大きなものです。そのエゴを超えて考えることができれば、アーティストはより大きな心を持つことができるでしょう。他者のことを考え、他者のために生きる。そんな生き方ができれば、私たちの国はとても美しくなると思います。でも、残念ながら、みんなエゴを超えられないようですね。だからこそ、私は意識してこの詩を書いたのです。
 
モエ・ミャット(Moe Myat ):
私は、映画監督、音楽家、写真家であることを厳密に考えたくありません。一つの表現手段にとらわれたくないのです。この『Freedom of Cloud』という作品は、オーディオとビジュアルの両方がお互いに補い合って成り立っている、共依存関係にある作品です。これはアートに限らず、学問や他のサイエンスとの融合も可能です。そんな自由度の高い作品だと思います。そして、自由であるがゆえに、創造性の可能性も高くなるのです。

  • Ito

  • Moe Myat

MATTER は、Moe Myat が運営する、アーティストによる思想的かつ革新的なリサーチラボである。ワークショップ、討論会、プロジェクト、イベントや上映会等を実施している。Win Htut Thawda rは、音楽家、作曲家、サウンドデザイナー等としても活動している。
 
<アーティストの詳細>
https://www.moemyatmayzarchi.com/experimental/2016/12/3/splash-cameraless-film

文責: Aura Contemporary Art Foundation / アウラ現代藝術振興財団